麻とヴェルヴェット
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外国でチープシックの実践がどうなっているか、
本を書く前に海外在住経験のある皆さんにインタビューしました。 アメリカ、オーストリア、イタリア、イギリス、ドイツ等。 特段新しい話はなかったのですが、 向こうの人のほうがもっと徹底していて、 コートなんて毎日着るのは当たり前だし、中古を買うのも普通。 だけれども、日本と違う点があって、 それはヨーロッパは階級社会なので、その階級によって着る服も違うし、 買い物へ行くところも違うということです。 それはチープシックというよりは、 労働者階級はそんなもん買わないし、欲しいとも思わないし、 買いにくお店も決まっているので、 必然的にチープシックのようになってしまうということ。 日本に住んでいる皆さんは格差、階層はあるものの、 それは階級ではないので、好きなものが選べるし、好きなところで買えます。 着る自由は、実はある。 着るものが出自によって決まるわけではありません。 これはファッションという意味においては、 非常に大きな優位性ですし、 ファッションはそれを支援します。 つまり、出自、肌の色、役割を超えていい、 そのために使ってくれ、と。 なんでも自由に着ていいということは、非常に重要なことです。 着るものを選べる。 何事も強制されない。 (だから当然、おしゃれじゃないことも選んでOK) 考えたら、ブンカの中というのは割とこれがありました。 それぞれがそれぞれの選択を認める社会。 それが本当に重要です。 Comments are closed.
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AuthorNaoko Kobayashi Archives
December 2022
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