麻とヴェルヴェット
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今、YouTubeで、アトリエセゾンさんという
神宮前にあるサンプル工場さんの動画をちょっと見ていました。 ここ、結構有名なところです。 35年前からって書いてあるし、 私がいたブランドでも頼んだことがあるかもしれません。 サンプル工場というのは、 主にコレクションをやるような小ロットで、しかも急ぎのサンプルを 作ってくれる工場さんで、縫製はとても丁寧です。 量産の縫製とは別物です。 コレクションをやるブランドは、 トワルといってシーチングで作った生地で全部縫ったものを モデルが1度着てチェック、 それをサンプル工場に出して、もう一度モデルでチェック、 そして量産という流れです。 これはディオールやサンローランなんかだと、 自社のアトリエでサンプルを作り、 もっと何回も修正するのではないかと思います。 これがいわゆる大手の量産のブランドだと、 トワルの半身をボディに着せてチェック、 会社の下請け工場に出してサンプルを作り、 それを社員が着てチェック、それで量産という流れです。 この社員が着てチェックというのが本当はよくありません。 なぜならモデルのような標準体型ではないので。 で、ここ数年はやりの誰々監修みたいなやつって、 芸能人なりなんなりが自分で着てチェックしているでしょう? あれは、服作りの基本としては全然だめです。 だって、彼女たちは標準体型のモデルじゃないでしょう。 自分の服を作るためならそれでいいけれど、 量産品を作るなら、それに適したモデルを使わないといけません。 まあ、そういう適当なことをやっているから どんどんなくなっていくわけで、 当然の帰結です。 Comments are closed.
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AuthorNaoko Kobayashi Archives
May 2023
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