麻とヴェルヴェット
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モノに張り付いている情報の識別と、モノそのものの価値を識別するのとでは、
行為そのものが違います。 モノに張り付いている来歴、価格、素材の構成、そのほか個人的な感情なんかが情報ですが、 センスが識別するところの価値とは、それ以外の要素、モノのもっている力というか、存在感というか、そんなはっきりとは言えないようなもろもろのことです。 そしてセンスがあるとは、そんなはっきりとは言えないようなもろもろのことを識別する力があるということです。 多くの人が勘違いしてしまったのが、 「おしゃれという情報が張り付いたモノ」がおしゃれであると思い込んでしまう、 その情報の収集と、その情報の張り付いたモノ集めにいそしんでしまったことだと思います。 そして、ロゴなんていうのは、火を見るよりも明らかな情報なので、 それがいいとなってしまったわけだけれども、 センス、鑑識眼のある人たちはそれをやらないんです。 逆に、その情報だけで選んでいる人を見破ってしまうのです。 よく販売員さんが「よく売れてます」という情報を 聞いてもいないのに教えてくれるんだけれども、 鑑識眼のある人たちには、そんなの余計なの。 それよりもまだ、そのものの大きさとか素材を教えてくれたほうがいい。 A4は入るかとか。 情報に依存する選択ばかりしていると、 自分で選ぶ力は養われません。 もちろんそれでいいならいいんですけど。 ご自由にということで。 Comments are closed.
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AuthorNaoko Kobayashi Archives
December 2022
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