麻とヴェルヴェット
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香水のことを考えていて、 朝からマダムフィガロのこの記事を読んでいました。 その中でパンデミックのこの期間の香水の在り方について書かれた文章に、 「たとえばジャン=クロードの『L' Eau d’Hiver(ロー ディベール)』。温かな水という名の、とても心地よい香り。この心地よさこそが、いま求められていることに適応します」 とあった。 これを読んで、あれ? と思うお方はフランス文化に詳しい方。 そして私の大学時代に習ったフランス語の知識でも、L' Eau d’Hiverって、 あたたかな水じゃないんじゃない? と気づくところ。 Hiverって、冬という意味でしょ? しかし、一応、冬という意味と同時に暖かいと言う意味があるかどうか、 辞書を調べてみたら、厳寒という意味こそあれ、暖かいという意味はありませんでした。 いくらなんでも、この訳は間違いすぎ。 →フレデリック・マルのL' Eau d’Hiverについて調べたら、意味がわかりました。 この翻訳が間違っていて、調香師のジャン=クロード・エレナが暖かい水 eau chaudeに取り組んだということで、名前は冬の水です。 これは翻訳の記事なんで、どうせ一度、翻訳ソフトに入れたものを 誰かが手直ししているのだと思うのだけれども、 なぜこんな全然違う間違いが起こるのか不思議なのと同時に、 ああ、マダムフィガロといえども、結構適当なのだなと思いました。 翻訳した人が間違っていたとしても、それをチェックする編集が、 少なくとも第二外国語レベルのフランス語の知識があれば気づくはず。 マダムフィガロなんだから、フランス文化に詳しい人がやってるんだよね?違うのか? 先日の、ブラウントーンだのホワイトトーンだのと同様、 ファッション誌の、特に外国語の使い方がかなり怪しいです。 なんか変だなと思ったら、調べてみましょう。 間違ったまま覚えてしまって、恥をかいたり、困ったりするのは わたしたちなんでね! Comments are closed.
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AuthorNaoko Kobayashi Archives
September 2023
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