麻とヴェルヴェット
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日本のファッションがなぜ発展しないのかということについて、
「豊かな中間層が喪失したから」ということを書いている人がいて、 なるほどなと思いました。 なるほどなと思いましたけれども、 過去、日本の女性で豊かだったのはごく一部で、 そのほとんどは「世界最貧国レベル」だということは、 統計を見ればわかります。 で、ファッション業界ですが、 その「世界最貧困レベル」の維持発展に大いに貢献してきたので、 種をまいたのは自分たちですから、 そのまいた種を刈り取るのも自分たちです。 例えば、です。 プリーツで有名なあのブランド、 ブンカの3年生のころ、みんなが「あそこは手取10万円だから、 行かないほうがいい」と口々に言っていました。 また、蝶々のマークで有名なあそこも、 すっごくお給料が低いと。 あともう1つ。 特にこれは男性のデザイナーのブランドですが、 ライフスタイルが全然見えないので、試着する気も起こりません。 いつどこで何をするときに、何のために着たらいいのかさっぱりわからない。 たぶん作っている本人のライフスタイルが、みんなの憧れるものではないからでしょう。 あとはどうしてもその人の女性観が出てしまって、 それに賛同できないと、着たくもないというのがあります。 原因は1つではなく、複合的にたくさんあります。 これが解消されないと、日本のファッションは発展しないでしょう。 Comments are closed.
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AuthorNaoko Kobayashi Archives
March 2022
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