麻とヴェルヴェット
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NYコレクションを少しずつ見ていますが、
ことしはなんかおとなしい感じのところが多いです。 やはりアメリカも不景気なのでしょうか。 秋冬なのにこれ見よがしのゴージャス感がないです。 最近、また統計をよく見ているのですが、 日本の働いている女性の中央値のピークって、 27歳とかなんですよ。そこからどんどん下り坂です。 働いている人平均なんでパートも入ります。 つまり労働市場に参加して数年後がピークということです。 中央値の額は欧米には遠く及ばずですし、 韓国の女性よりも低いんです。 そう考えると、まともに服なんか買ってる場合じゃないって思います。 よその国の女の人と同じと思ってはだめです。 何か特殊な職業についている人は別にして。 湘南エリア、まだ雪は降っていませんが、
ものすごく寒いし暗いので、雪かみぞれか降りそうです。 北海道もすごいことになっているようで、 大丈夫でしょうか。 こういうときはおしゃれとかではなく防寒です、防寒。 で、私は真冬の一番寒いときはダウンパンツが最強だと思うのですが、 あんまり売っていないんで、はいてる人もほとんど見ませんね。 ライトダウンができるのなら、それでパンツも作れると思うんですけど、 通販にちょっとあるぐらい。 雪が多い地方の方にはいいと思います、ダウンパンツ。 今年の冬は積もるような雪が降らなかった湘南エリアですが、
明日は雪ですって! きのうは17度もあったのに。 さて、NYコレクションが始まりました。 2019年秋冬ウィメンズです。 トム・フォードがとても評判いいようで、 フェイクファーのコートと帽子が格好いい。 フェイクファー、シルクサテン、ヴェルヴェットと、 官能的な素材がてんこ盛りでした。 そろそろスポーツウエアをこういった素材で作り始めると思います。 しゃかしゃかのポリエステルだけでは飽きますので。 今日は17度で、明日は10度と、
寒暖の差が激しい湘南エリアですが、皆さまの地域はいかがでしょうか。 さて、今日みたいにちょっと暖かい日に、 来る春夏シーズンのワードローブの見直しをするといいと思います。 なかなか寒いとイメージがわかないので、 こういう晴れてて暖かい日がよいです。 できるならば、 春夏ものを全部出して並べてみるとよりよくわかります。 まず色でそろえて、足りないものをチェック。 また、以前まではよく着ていたけれども、 どうしてももう着たくないものを抽出して、 売り払う準備をしましょう。 3月、4月はよく売れますので。 編み物を始めとして、私の周囲には割と手作りする人たちが多いです。
思い返してみると、例えば80年代から90年代の最初のおしゃれな子たちって、 結構手作りしていました。 なぜならバブルのあたりって、服がとても高かった。 オリーブなんかでも、4万円近い服がけっこう載っていたし、 ピンクハウスのワンピースなんかも48000円とかだったと思います。 もちろん買えるうちの子もいたけど、 みんなは買えないから、かわりに作っていました。 大物は無理でも、おしゃれ好きな子はどこかしら手作りで工夫をしていたと思います。 今は手作りはかえって高くつくので、 趣味になってしまいましたね。 近くのユザワヤへ行っても、 生地売り場はどんどん縮小されてるし。 どんな分野でもそうですが、 自分でやることによって身につく能力は馬鹿にできないと思います。 相変わらず、「なんにでも合うバッグの色」とか「万能のバッグの色」を探している方が多いのですが、なんにでも同じ色のバッグを持つのはバッグの色の問題ではなくて、
その人のキャラクターの問題だと思います。 例えば、ふーてんの寅さんはよく知らないけど、たぶんいつも同じバッグでどこへでも行くでしょう? あと、スティーブ・ジョブズもきっと同じのを持つよね。 カール・ラガーフェルドもいつも同じ格好なので、 いつも同じバッグだと思うんです。 このように、この人はこういうキャラクターでいつも同じ格好だから 同じ色のバッグということはあると思います。 バッグが万能なんじゃなくて、 その人のキャラクターが立っているので、 結果、どこへでも同じ格好、同じ色のバッグで行っても、 自分的にオーケーということだと思います。 きのうは、私の本を読んで方法を実践してくれているクライアントさんと会いました。
11月のイベントにもいらしてくれた方で、以前お会いしたときよりはずっとよくなっていたので、それがどれほどかはわかっていたのですが、 きのうはやけにスカートが光っていました。 これはふつうのスカートじゃないなと思って思わず聞いてみたら、 やっぱりハイブランドのスカートだそうで、 もう全然違いますね、そこらのとは。 中古で買ったそうなので、ばか高くはありません。 1度いいものがわかってしまったら、 駅ビルの2階みたいなところに入っているショップの服や、 ファストファッションは着られなくなってしまったそうです。 着られないというか、見る気が起こらない。 そうすると、服に対する満足感があるので、 たくさんはいらなくなるし、 逆に楽しくなってきたということです。 なんだろうか。 ファストファッションって独特の疲れがあるように思います。 あと焦燥感と。 そこから解放されるだけでも、 ずいぶんと楽になるものです。 しかしだからといって、 人生すべてうまくいくとか、毎日ハッピーとかいうわけではなく、 それはそれ、これはこれだよねという話をして終わりました。 服でハッピーだったら、ハッピーはお金で買えるってことですものね。 しかし無駄なお金を使わず、けれどもクオリティが上がって何よりです。 皆さまもぜひ実践を! きのうティーンエイジャーの姪に会ったんですけれど、
徹底したトリコロールで決めていて、 みんなで「おしゃれすぎて怖い」と言い合いました。 バッグもネイビー、赤、白の3色が入ったものを持っていました。 10代はまだまだ成長するので、 5年も同じものを着るなんてことはまれですから、 いろいろ買い足していくことになると思いますが、 そのときにこうやって色を徹底させるだけで かなりおしゃれに見えます。 大人よりは買い替える頻度が激しいので、 シルエットは心配する必要なし。 そうやって3色で統一する訓練をしていけば、 大人になって困ることも少ないと思います。 モノに張り付いている情報の識別と、モノそのものの価値を識別するのとでは、
行為そのものが違います。 モノに張り付いている来歴、価格、素材の構成、そのほか個人的な感情なんかが情報ですが、 センスが識別するところの価値とは、それ以外の要素、モノのもっている力というか、存在感というか、そんなはっきりとは言えないようなもろもろのことです。 そしてセンスがあるとは、そんなはっきりとは言えないようなもろもろのことを識別する力があるということです。 多くの人が勘違いしてしまったのが、 「おしゃれという情報が張り付いたモノ」がおしゃれであると思い込んでしまう、 その情報の収集と、その情報の張り付いたモノ集めにいそしんでしまったことだと思います。 そして、ロゴなんていうのは、火を見るよりも明らかな情報なので、 それがいいとなってしまったわけだけれども、 センス、鑑識眼のある人たちはそれをやらないんです。 逆に、その情報だけで選んでいる人を見破ってしまうのです。 よく販売員さんが「よく売れてます」という情報を 聞いてもいないのに教えてくれるんだけれども、 鑑識眼のある人たちには、そんなの余計なの。 それよりもまだ、そのものの大きさとか素材を教えてくれたほうがいい。 A4は入るかとか。 情報に依存する選択ばかりしていると、 自分で選ぶ力は養われません。 もちろんそれでいいならいいんですけど。 ご自由にということで。 |
AuthorNaoko Kobayashi Archives
April 2024
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