麻とヴェルヴェット
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月にお一人かお二人ぐらいでしょうか。
関東圏ではないところからいらっしゃる方がいるので、 今、そちらはどんなものか聞くのですけれども、 きのういらした方も関西圏の方で、 もうきっぱりと「服はメルカリでしか買いません」とおっしゃっていて、 潔いです。 けれども、最近感じているのは、 近頃、そういう地方からいらっしゃる方のほうが面白い格好をしているし、 おしゃれだなということです。 なぜかというと、地方だと、このバッグを持っているのがおしゃれとか、 そういうのがあんまり通用しないらしいので、 バッグ至上主義者がいなくて、みんな、工夫したおしゃれなのです。 中古や古着のように膨大な中から、自分の目で選ぶというのは、 それなりに訓練が必要なのです。 メルカリでしか買わないと決めたら、 そこから訓練が始まるわけで、 その結果、みんな、上達しているのだと思います。 なかなかいいことです。 引き続き頑張っていきましょう。 昨晩は地元の市民会館で開催された美輪明宏様のコンサートへ行ってきました。
私は20年ぐらい前に1度行ったことがあるので2回目です。 子供からお年寄りまで、幅広い年代で会場は満席。 なかなかみることのない光景でした。 シャンソンも「枯葉」「薔薇色の人生」「愛の賛歌」と定番で、 半分ぐらいはおしゃべりなんですけれども、それも楽しくて、 (「こんばんは、きゃりーぱみゅぱみゅです」とかおっしゃっていました) あっという間の2時間半でした。 それにしても、美輪様は83歳ですって。 す、すごい。 83歳でコンサートとか、すごい。 観客の全員ではありませんでしたけれども、 きれいに着飾っているおばあちゃまもいらして、 ああいうものはいいものだな、 あれは演者に対するリスペクトを表しているなと、 思いました。 こういうときぐらいは、年齢に関係なく今持っている中できれいな格好をしなきゃね。 (逆に、隣に座ったおじさんは開演中にもかかわらず、 レジ袋から何か出したりして、音を立てていましたが、あれはだめです) 久々の美輪様のコンサート、いい夜でございました。 皆様も機会があったら是非どうぞ。見ておくとよいと思います。 ここずっとカジュアル化+シンプル可が進んで、
特に夏はジーンズにTシャツさえあればいいんだ、 服はシンプルが一番みたいな、 そんな勢力が割と支持されているのかなと思います。 しかし、一方でカジュアル化の逆の勢力も出てきています。 それは、ドレスの日常化です。 カジュアルでどこへでも行くのではなくて、 ドレス、またはそれに準ずるスタイルでどこへでも行こうではないか、 という勢力です。 日本にはまだほとんどいないですけれども、 徐々にこの勢力はふえ始めています。 で、もちろんこの勢力はデザイナー寄りの人々です。 デザイナーはデザインする人々なので、服はシンプルでいいとか、言わないですから。 夏はこのドレスの日常化に適しているシーズンだと思います。 1枚でどこへでも行けるし、 夏のドレスは冬物と比較して買いやすい値段ですし。 ドレスの日常化、面白いので、 皆さんもやってみるといいですよ。 あと10日ほどで夏至です。
夏至は太陽が最も天頂に近づくとき。 ということは、太陽光も頭の真上から降り注ぐということです。 すると、真っ白がとてもはえるのですね。 逆に、太陽光が斜めに差し込み始めると、 真っ白より、少し明度が低いほうがきれいに見えます。 そんなわけで、真っ白に近いシャツなりワンピースなりを持っている皆さんは、 今、どんどん着て出かけましょう。 あと、真夏になると、裏地がついたものも暑くて着られなくなりますから、 例えば裏つきの白いパンツなんかも、今のうちに着ておいたほうがいいです。 きのうはうちのエリアも結構雨が降っていて、
私も外出しなければならなかったので、何を着るかちょっと考えて、 クロップト丈のパンツにしました。 ところで、ジーンズは雨に濡れるとなかなか乾かないし、 濡れたままなので着ている人は冷えるしと、 雨の日には向いていません。 雨には向いていないので、ジーンズでハイキングや登山もだめ、 というのは常識です。それぐらい雨とジーンズは相性が悪いです。 きのうも街を歩いていて、ジーンズの人が多いなと思ったのですが、 そんな中、雨など気にせず、ひざ下丈のプリーツスカートにレインシューズで、 きりっと歩いている年配のマダムがいて、 おお、この人は素晴らしいと思ったのでした。 雨が降っていても、できることはいろいろあります。 さて、そろそろ梅雨入りしそうな関東地方です。
蒸し暑い季節に何を着るか。 これ、あとでおしゃれブログにちゃんとまとめますけれども、 もう何年も前から書いているように、 蒸し暑い季節はアウトドアもしくはスポーツウエアです。 レディースは、まだまだ機能性下着以外では、 蒸し暑さに対応した素材のシャツやパンツは売られていません。 (どこかにはあると思うけれども) 一方、アウトドアやスポーツウエアは、そういった素材のものがたくさんあります。 そして何より、最近、本当にデザインがよくなっているのです。 最近の私のお気に入りのヘリーハンセンのNature Fitnessというシリーズもそう。 もちろんスポーツウエアはデザインのいいものがたくさんあります。 (私は今年もアディダスとプーマ) そういうのを日常着に取り入れていくのが今のところはベストかなと、 そう思います。 さて、もうすぐ梅雨です。
靴をどうするかって、毎年悩みますけれども、 最近、ローファータイプやら、バレエシューズタイプやらの レインシューズがたくさん売られているので、 もうそろそろ悩まなくてはよさそうです。 ただ、私が欲しいのは格好いいゴアテックスのレインシューズなので、 それはあんまり売ってないのだな。 去年もさんざん迷って買わなかったけれども、 今年はいいデザインのものが売られているのかしら。 レインジャケットはアウトドアのショップに行くといろいろあるので、 皆さんもぜひそちらへ。 最近、ヘリーハンセンの感じが好きで、前を通ると入ってしまいます。 先日も入ってしまい、ネイビーのこれがたまらないとか言っていたら、 このタイプは売り切れましたと販売員さんに言われてしまいました。 みんな、よく見ているのね。 ということで、そろそろ梅雨の準備をしましょう。 おしゃれについては、
もちろん本を読んだだけでもある程度のことはできるのですけれども、 ファッションレッスンを受けた人は、やはりその上のレベルまでできるようになっています。 ファッションレッスンを受けたら何ができるようになるのかというと、 自分をプロデュースする能力を身につけられる、 ということではないかと思います。 自分を作る、です。 最近、特に思うのは、 西洋の衣服というものは、保守的な部分もありつつも、 結局は個として自立した女性のために作られ、進化しているので、 自分がないとか、好きなものがないとか、 依存的な性格の人には合わないということ。 「どれだけ他人と違うのか」というのが西洋の個主義には重要なので、 衣服もそのために作られます。 洋服でおしゃれを突き詰めれば突き詰めるほど、 この問題にぶち当たります。 ファッションレッスンを受けると、 自分はどうしたいのか、何者なのかということを考える機会になります。 その結果、自分をプロデュースする能力が高まります。 自分をプロデュースする能力が高まるとどうなるか。 「服を着ること楽しくなる」が一番でしょうか。 私は今こうで、こうしたいからこの服を着る、 そういうことができるということは、 つまり、毎日が楽しくなる、ということなのだと思います。 受けた成果がわかるようになるまでには、 1年ぐらいはかかるみたいだけれども、 明らかにちがうなと、 先週のトークイベントで、 過去にファッションレッスンを受けた皆さんを見てそう思いました。 「ファントム・スレッド」、公開して1週間しかたっていないのに、
終わってしまいそうなので、見てきました。 解説によると、ストーリーはは、全体としては「マイフェアレディ」、 前半は「レベッカ」、後半は「レイチェル」だということです。 あと、ダニエル・デイ・ルイスがこれで終わりということで。 ダニエル・デイ・ルイスといえば、私にとっては「存在の耐えられない軽さ」と、 「眺めのいい部屋」ですかね。古すぎて見てません? まあ、いいですけど。 1950年代のオートクチュールのデザイナーが主人公ということで、 オートクチュールってこんな感じというのがわかります。 わかるけれども、デザイン画があって、そのつぎ、もうすぐ両身のトワルが できちゃってて、すぐに実物で仮縫いのシーンなんですよね。 服作りの大事なところが抜けていて、 それは監督が脚本も兼ねているのでいた仕方ないかなというところ。 主人公は生地を選ぶためにどこかに出かけたりもしないので、 仕事の理解にはならないです。 あくまでこんな感じだろうね(たぶん)みたいなものでした。 よくある画家とモデルの物語が、 デザイナーとモデルにかわり、衣装が豪華になったという感じ。 衣装はアカデミー賞をとっています。 映画を見ていた人の平均年齢はなぜか高く、 しかも半分以上は男性でした。 ダニエル・デイ・ルイスか、監督のポール・アンダーソンのファンか、 どちらかでしょう。 見終わると、みんな、無言になってしまうという、 なんとも言えない後味のお話で、 好き嫌いがわかれそうです。 私はもう見なくていいかな、という感じでした。 豪華な衣装をご覧になりたい方はどうぞ。 どなたかが「猛暑対策とおしゃれ」の項目にリンクをはったらしく、
最近、やたらとこの項目についてのアクセスが多いです。 しかし、日本の猛暑というか、酷暑にどんな服装をしたらいいか、 かつそれがおしゃれに見えるかについては、 答えがありません。 去年もいろいろ考えました。 で、一つのその答えはコロニアルスタイルなのではないかと。 端的に言って、インドやらベトナムやらの植民地時代のスタイルです。 西洋の衣服は、亜熱帯の気候には適していません。 はっきりとそれは言えると思います。 インドやベトナムなど、コロニアルスタイルは、 ゆったりしたシルエット、麻とシルクなどの素材使いが特徴でしょうか。 日本も本当はそういうスタイルがいいのだと思います。 問題はスタイルだけではありません。 素材の問題。 2000年より前の夏物って、こんなにもナイロンやポリエステルだらけではなかったです。 コットンや麻が多かった。 けれども、安い服を多くの人が買うようになって、 ナイロン、ポリエステルだらけになりました。 ふつうのナイロン、ポリエステルは暑いです。 シルクと麻は、涼しいとは言わないけれども、それほど暑くはない。 けれども、手間がかかるので、みんな、それが嫌なんでしょう。 買わないです。 だからいつも売れ残っています。 結局、どちらかなのではないでしょうか。 手間はかかるけれども、おしゃれでかつ暑くない麻とシルクを選ぶか。 手間がかからない、楽を選んでポリエステルか。 それは自分で選んでくださいということで、 いつもと同じです。 |
AuthorNaoko Kobayashi Archives
April 2024
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