麻とヴェルヴェット
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プラダは60年代のプリンセス・アンのスタイルをイメージソースとしているということで、
プリンセスというだけあって若い人向け。 若い世代にも市場を拡大したいそうです。 若い世代への市場の拡大は必要で、 お得意さんだけになっていくと、 その人たちはだんだん年をとって、先細りになってしまい、 最終的にブランドがあやうくなります。 常に次の世代とか、今まで買ったことがない人を取り込まないと、 ブランドが存続できないのです。 それは飲食店なんかも同じ。 さて、ミラノはグッチもボッテガヴェネタもなくて、 少し寂しい感じ。 そうそう、このプラダ、クラッシックのルールを破りたいということをミウッチャ様はおっしゃっていますが、胸がばっくりあいていたり、下着のパンツが丸見えのシースルーのスカートなど、日本で着用はほぼ無理なものが多く、着られそうなものが少ないのが残念。 アメリカのヴォーグには、スクールガールじゃなくても着られるよって書いてありますけどね。 きのう、私がよくファッションレッスンをする際に、
皆さんの切り抜き用に取り寄せる某ファッションカタログの冬号を見ました。 すると、20代向けみたいなカタログには明るい色があるのですが、 30代、40代向けになると、めっきり明るい色がありません。 黒、グレーが中心で、ほとんどがブライトじゃなくて、グレーイッシュかペールトーン。 ぱきっと明るい赤とか黄色、青は皆無。 卵が先か、にわとりが先か、論争のように、 作る側からしたら、ブライトカラーは売れないから作らないのか、 売っていないから明るい色の服を着ないのか、 どちらも言えるように思います。 私も毎年、ぱきっとした黄色のストールなんか探すんですけれども、 どれもからし色みたいな黄色か、ひよこの黄色みたいで、 好みのものが売られていないので買えません。 コレクションを見ていると、今年の秋冬も、そして来年も春夏も 明るい色が優勢で、非常にカラフルなのに、 日本は全然そんなことはなく、寂しい感じがします。 メンズのカタログもあったので見たんですけれども、 ほんとつまらない。 日本の男はつまらないな、これはどうしたらいいんだ? と思いました。 どうしても好きな服を着たい場合は、 服装が自由な職業について、好きな格好をするしかなさそうです。 . バーバリーのルックを丁寧に見ていくと、
ベージュでワードローブを構成するときにどうしたらいいかがよくわかります。 まずはベージュです。 Vogueに、フィフティ・シェ―ズ・オブ・ベージュって書いてあったけれども、 ベージュでグラデーションを作ります。 基本的には明度でグラデーションです。明るいものから暗いもの。 このグラデーションがきっちりできているのは、同じブランドなので。 今回のバーバリーで言いたいのは、 こんなふうにバーバリーでベージュのシェ―ズを作るときれいだよ、 ということです。ほかは入れないでね、と。 次です。 ベージュを色分解します。 赤、黒、白、黄です。 ですから、この色だけで全体を構成します。 集めるときはこの色を集めます。 もちろん靴もバッグもです。 茶色が入ってくるのは、ベージュの明度を暗い方向に振っただけなので、 それはOKです。 バーバリーのルックの9割方はこれしか使われていません。 (最後に一部、グリーンと水色が入ってくるだけ) 色がばっちり決まると、 シルエットやディテールは割となんでも平気です。 すると何が起こるか。 異常にシックでエレガントな雰囲気ができ上がります。 隙がないぐらいにシック。 ベージュを中心にシックでエレガントなスタイルを作りたいわ! という方、これを真似するといいですよ。 ただし、ベージュはいろいろなところで買わないでね。 色がずれるから。 あとで振り返るのは大変なので、
チェックできるコレクションはすぐに見ます。 さて、ニューヨーク、ロンドンと終わっての雑感は、 服はどんどん複雑で難解になっている、ということです。 色も多色遣い、柄物が多いし、 装飾が多く、構造も複雑。 ここ30年で一番難易度が高いのではないでしょうか。 海王星魚座時代の成熟期ってこんななんだと、関心しています。 今回、その色が濃かったのはア―デムとシモーヌ・ロシャかな。 シルエットは大きく、多い装飾、複雑な構造の結果、 コレクションをするようなブランドの1枚の単価は高くなります。 難しくて高い。 その結果、日本で起こったのは、 世界のトレンドから外れた、ということでした。 日本の雑誌を見ると、Tシャツにウエストゴムスカートみたいな提案が多いですが、 これが今の世界のトレンドとどれだけ外れているかは、 中にいるとわからないのかもしれません。 ただ、この複雑で難解なスタイルは、 ファッションの歴史の中では最も楽しい時代のスタイルと言えます。 次の時代のトレンドは、複雑で難解がなくなりますから、 簡単と言えば簡単ですが、面白さは今のほうがあります。 楽しめる人は今、楽しんでおいたほうがいいです。 さて、注目のリカルド・ティッシのバーバリー。 力の入れようはすごかったです。 ですが、予想したとおり、 もう私が試着するものもないな、という感じでした。 ミニスカートやタイトスカートに10センチ以上のピンヒールを合わせるか、 ネオコンサバといったルックで、私が好きなテイストと違いすぎ、 もう着るものはないです。 繊細なベージュのグラデーションのものが多く、 ベージュも着ないので、私には関係なくなりました。 これは悪いという意味では全然なくて、 私は着られないな、ということで、 逆に着られる人も出てくると思います。 いつも10センチピンヒールをはくような、 背が高くてグラマラスな感じの方々にはいいかと。 逆に、メンズは今のトレンドをばっちり取り入れ、 誰でも着られそうです。 現在、ロンドンコレクション開催中で、
明日はいよいよリカルド・ティッシのバーバリーです。 さて、スカートのヘムの形です。 ハンカチヘム、つまり四角い形のヘムが大変多くなっています。 日本でも今年の春ごろからちらほら出てきましたけれども、 来年の春夏はかなりくるのではないでしょうか。 ただし、このハンカチヘム、辺の短いところはスカート丈がものすごく短くなってしまうので、 脚がかなり見えてしまいます。 ヴィクトリア・ベッカムはパンツを合わせて発表していました。 ほんとうはタイツやロングブーツをはける季節のほうが、 このハンカチヘムには向いていると思います。 ハンカチヘム、真似するのは簡単なのでたくさん出てくるでしょう。 来年の春夏、チャレンジしてみるといいです。 朝から早めのお墓参りへ行ったりしてばたばたしていました。
お彼岸とかお盆とか命日とか、お墓参りばっかりやっている感じがしますね。 そのうち法事もあるし。 それはいいとして。 さて、本にも書いたとおり、 年配の人のところまで行きわたると、流行は終焉します。 ところで、最近、インスタ映えという言葉を前ほど聞かなくなったような気がしないでしょうか。 なぜだろうかと考えたのですが、 インスタ映えがお年寄りまで行きわたってしまったからではないか、 と思いました。 今、とんでもないものが「インスタ映え」などと銘打って宣伝されていますよね。 あれをインスタ映えと呼ぶよになったゆえ、 元祖インスタ映えはもう逃げていったのではないかと思うのですが、 いかが? あと関係ないけど、 ナスの唐揚げは大変おしいいので、やったほうがいいですよ。 特においしいナスが手に入ったら。 固いのはだめ。 きのうNYコレクションの解説をいくつか読んだりしていたのですが、
40年代から80年代、90年代まで、なんでもありです。 ここから5年ぐらいは総決算の時期に入るので、 好みのものをどうぞ、という感じになります。 ただし、例外が1つだけあります。 ファッションでは、一番近い流行を一番嫌がります。 ですから今だったら、ビッグシルエットに入る前の タイトなシルエットの時期のものです。 ピチTに、スキ二―ジーンズみたいなやつですね。 そこだけは外したほうがいいです。 あのときは素敵に見えたけれども、 今は素敵に見えません。 先日、うちにあったちょっと古い目の長袖Tシャツを着てみたら、 それが前のシルエットのやつで、 なんだかすごく変で、着たけれども、すぐに脱ぎました。 シルエットが違うとこうも気持ち悪いのか、という感じです。 さて、うちの近辺は、男女ともアディダス率が高くなってきました。 前は20代男子だけみたいな感じだったのが、 女子も着るようになってきました。 都会よりも多いです。 湘南エリアは結構進んでいます。 そういえばニューヨークコレクションがそろそろ終わりでして、
大体の傾向がざっと出終わったところなのですが、 柄物が多いです。 それも60年代から70年代にかけて流行したサイケ調のもの。 しかし当時そのままかというと、もちろん洗練されていて、 今風になっています。 昔よりきれい。 ただこの柄物、かなり難易度が高いので、 はやるかどうかは微妙。 色が派手だし、多色でいろいろ組み合わせているから。 一歩間違うと色音痴の人になります。 来年どうなるでしょうか。 きのう気分転換に江ノ島へ行ったら、
次から次から、かっこいい海の男たちが通り過ぎていくので、 何かと思ったら、江ノ島でヨットのワールドカップが開催されていたのでした。 世界各国のヨットマンたちにはヘンリーハンセンの人気が高い様子。 この方たちは、本気のヨットマンなので、 かっこいいのなんのって。 おしゃれとかいらないから、 かっこいいのがいいわと思いながら階段をのぼっていき、 江ノ島のてっぺんのイルキャンティのテラス席につくと、 目の前の海では、ちょうどたくさんのヨットが出航したところで、 なんだかドラマチック。 夏も終わったので、 これからもうちょっと江ノ島に行こうと思います。 ちょっと地方都市へ行ってきました。
で、思ったのが、地方都市の皆さんもそんなに都内と変わらないということ。 駅ビルに入っているお店は同じだし、 考えたら通販でなんでも買えるし、 街はきれいだし、都会と比べて遜色するところは全くないです。 よく地方なんであんまりとおっしゃる方がいますが、 卑下する必要は全くないです。 同じ同じ。 皆さん、おきれいでした。 |
AuthorNaoko Kobayashi Archives
April 2024
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