麻とヴェルヴェット
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そうそう、サラ・バートンによるアレキサンダー・マックイーン。
サラのムードボードに、ラファエル前派の画家であるロセッティの絵が貼ってありました。 あれはラファエル前派2018年解釈だったんですね。 それはいいとして、 もうしまおうと思った夏用のパンツをまだしまえずに、 日中、はいています。 だけれども、夜は涼しいので、朝起きると鼻水が。 で、このあいだ気付いたのですけれども、 よく服は秋冬とか、春夏とか分けずにしまわないで、 全部出しておいたほうがいい、と言う人がいますよね。 あれはあれで理にかなっていると思うし、 私も吊るしているものはそうなっています。 けれども、人間の脳は飽きるようにできているということを前提に考えると、 いつもすべて出ていないほうがいいです。 なぜなら、見ているだけでも飽きるから。 タンスをあけるたびにすべて見えてしまうと、 飽きが蓄積されて、着られなくなります。 やはりウールのセーターやコートなどの冬物はしまっておいて、 秋冬になったときに目に入るようにしたほうが、 新鮮味がよみがえり、飽きません。 それはあれと同じですよ。 毎日一緒にいると飽きてしまうけれども、 たまに離れてみると新鮮な気分で会えるという、 それと一緒です。 今日は後ほど11月3日の「東京ハ―ピー」の募集をするのでよろしく。 ファッションも、あんまり見過ぎると不毛な気持ちになってきます。
それはいいものも、悪いものも両方見ているから。 悪いものは身体に悪い。 さて、こう長くコレクションだ、雑誌だなんだと観察してきてわかるのは、 これらの多くが忘れ去られる運命だ、ということです。 人々の記憶に残るものなんてほんのわずかだし、 そのときはものすごくもてはやされていたとしても、 必ずしもそれが後年、評価されているとは限りません。 あのときはあんなに人気だったのに、評価が高かったのに、 今じゃみんな忘れているし、よかったなんて言ってないよね、 というものはたくさんあります。 では何を覚えているのか、 そして基準にしたらいいのかということですが、 それは結局、自分とその生活です。 やっぱり自分が何を着ていたか、どういう生活をしていたかが、その人にとっては 死ぬまで大事なこと。 他人や世間の評価など、最終的にはどうでもいいのです。 もっと言うと、残るのはそれを着ていたときにどう感じたかということで、 これはその人だけのもの。 誰かがどう感じたのかなんて、そもそもその人にはわからないし、 気にしてどうにかなるわけでもない。 ときたま「好き」がわからないという人がいますが、 それでも話しをしていくと、何が嫌とか嫌いとかはわかっていることが多いです。 嫌いとか嫌という感情は、 くさびとなって心に深く入り込み、 何年たっても消えません。 時には、その心のくさびをとるために何か特殊な施術、 それをヒーリングと人は呼びますが、 を受けなければなりません。 小さいころ、本当は着たいものがあったのに着られなかった、 親にだめだと言われた、 これらは小さいけれども、確かに存在する鋭いくさびとなり、 その後、何年もその人を苦しめ、 「好きなものを選べない」という症状を作り出します。 「好き」がわからないのなら、 せめて「嫌い」とか「嫌」なものは選ばないようにしないと、 人生そのものが空しくなってしまいます。 みんながいいと言っているものでも嫌いなら選ばなくていい。 結局、そのことが自分自身を救うことにつながります。 また夏に逆戻りの陽気ですが、
これは新たな季節として名付けたほうがいいのではないでしょうか。 日差しは秋だけれども、気温と湿度は夏の季節。 今まで対応してこなかった季節区分として、 何かいい名前はないかしら。 さて、 いろいろなところで服が余って廃棄されている問題が取り上げられていますね。 しかしこれは今始まったことではございません。 バブル期よりも売り上げはずっと落ちているのに、 流通する量は2倍と言われて久しいですし、 2倍になる前だって余っていました。 ただ最近、ショッピングモールの並んだショップを見て思うのは、 明らかに昔より似たような服が売っているな、ということ。 こちらとこちらのお店、どこが違うの?というところが多いです。 適切な在庫管理と販売予測を立て、 無駄をなくせば解決する、などと言うのは簡単ですが、 それが長年できないのですよね。 私は、単純に販売量が多すぎるので、 過剰な生産をやめるのがまず第一かと思います。 セールでほとんどなくなるぐらいがちょうどいいでしょう。 また新しくブランドを作るなら、 古いのを2つぐらいやめてからにするとか、 とにかく少量生産に切り替えないと、 過剰在庫はこれからもふえるでしょう。 ところで、ヴァレンティノ様、うっとりするほど素敵だったのだけれども、 フロントローに日本人のおじさまたちがたくさん並んでるのはなんでなの? しかも不満げな顔して。なぜ? |
AuthorNaoko Kobayashi Archives
April 2024
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