麻とヴェルヴェット
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1年以上、British Vogueを買って読んでみてわかったのは、
日本の雑誌と違って、スタイリングのページが中心だということです。 (そのほかにもブクレジットなどの政治的な話、社会問題、環境問題などの記事も必ずあります。) 日本のファッション誌は、スタイリングのページもありますけれども、 それよりも、商品一点一点の説明に割かれているページが多いです。 あと、スタイリングがしてあるページも、設定されているシーンのバラエティが乏しいです。 その結果、日本のファッション誌ばかり見ていた人は、 スタイル全体を統合的に見るのではなく、 バッグならバッグ1点のみを注目して見るくせがつくようになり、 そうやって、注目した1点をただ集めてスタイリングするので、 全体がばらばらになるのではないか、 と思いました。 おしゃれに見えるとか見えないとかいうのは全体の問題なので、 そのバッグがどのブランドでどうだとか、そういうことではありません。 バッグだけやけに高いものを持つと、 それはそれでおしゃれには見えないです。 たぶん一般の人はルックを見ても視点が全然違うのだと思います。 一点のみ注目するので、全体を構成する力は身につかない。 料理のたとえで言えば、 材料1点1点の味はわかっているけれども、 それらを構成して1つの料理は作れないみたいな、 そんな感じです。 チョコレートとラズベリーは合うかとか、 りんごとシナモンは合うかとか、 いちじくと抹茶は合うかとか、 合う、つまりおいしいなら ならどうやって統合させようかと、 そういうことを考えて、できるようになったら料理ができるのと同じ。 そういえば、昔、 絵がうまい人は料理も得意だってイラストの先生が言っていたな。 そうかもしれないです。 Comments are closed.
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AuthorNaoko Kobayashi Archives
September 2023
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