麻とヴェルヴェット
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セリーヌの2021スプリングコレクションが
モナコの競技場でとったビデオという形で発表されました。 これが結構面白くて、 なんなんだろうとずっと考えていたのだけれども、 これはパリのブルジョワ家庭の女の子が 「私もスポーティになりたい!」と思ってやるスタイルなんだと、 途中で気づきました。 セリーヌ、ほとんどの人が覚えていないと思いますが、 フィービー・ファイロにクリエイティブディレクターがかわるまでは、 「いいところの奥様」みたいな感じのルックを提案するブランドでした。 それがフィービーにかわってコンテンポラリーなルックになって、 そこでセリーヌは人気になるわけですが、 エディ・スリマンになってからは、 フィービーの前のオールドセリーヌの雰囲気を復活させる試みがなされていました。 70年代から80年代にかけての いいところの奥様風ルックです。 それが今回、モデルの年齢層もぐっと下がって、 ふだんは、ツイードやチェックのジャケット等、 フレンチトラッドを着ていたお嬢様が、 流行りのスポーティーに挑戦、みたいなルックになっています。 どうやるのかというと、 フレンチトラッドっぽいものを1着身に付けて、 あとは全部スポーティー。パーカーとかスニーカーとかキャップ、Tシャツ、 スエットパンツです。 これまで、ノーカラージャケットの下にパーカーを着るっていうのは コレクションでは出てこなかったと思うんだけれども、 今回はそれがありました。 全体的に若いモノ向けのスタイリングでした。 それにしても、キャップ、バッグ、パーカーと、 なんにでもでっかく CELINEというロゴが入っています。 やっぱりそうすると売れるんでしょうね。 エディ・スリマンって、そういう感じの人じゃなかったのに、 ちょっとなんだかな、と思います。 売りたいんだね。 Comments are closed.
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AuthorNaoko Kobayashi Archives
November 2023
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